“パソコン”-CPUの”熱暴走”!!-その原因と対策を講じる!!-“熱伝導グリス”の塗り方!-再塗布の仕方!

↑使用しているPC上から液冷却機能の動作監視する"ChillControl-V"

自分に課している"教訓"
のひとつとしてですが"熱暴走"に関する対策は
できる限り早い時期に講じるに越したことはありません。

↑有志の方からの引用画像。CPUの上で和牛を焼いているシーン。
肉汁をウエスで拭き取ると一気にCPU温度が上昇しPCの電源が堕ちる

近年は北太平洋地帯での異常気象からか、
夏の暑さというのはヒトや動物にとっても猛烈に厳しく、
今回のテーマである"熱対策"はパソコンやあらゆる電化製品や
"あなた"の普段使用しているモバイル機器にとっても同様です。

↑熱伝導グリス再塗布後の2021年8月の状態(CPUID HWMonitor)

"家電"製品が高温高熱になれば
動作が不安定になり最悪の場合はひとの"熱中症"と同じように、
製品そのものがダウン=故障したり破損したりすることがあります。

苦しくも2021年7月12の月曜日に私は生まれて初めて
"熱中症"になりました。勤務していた会社はたった1時間で早退。
長年勤務してきてあり得ないことでした。
お昼までなんとか頑張ろうと思っていましたが、周囲の同僚や
上司が私の異常さに気がつきその日をリタイア。
ほんとうに危ないところでしたし、
職場の方々には感謝しています。

私の健康に関してはさておき、
今回のテーマはパソコンの熱暴走に関してでした。

最悪の場合はパソコンが物理的に高熱に耐えきれずに発火、
タブレットやモバイル機器、
ノートパソコンに搭載されるリチウムバッテリーが突如爆発したりするなど
近年"稀ではないケース"として認知されており問題視されています。

そうなると火傷や怪我を含む人的被害、さらには
家屋焼失などの2次的被害を孕む
"ハイリスク"な課題として懸念されます。

この記事はPC(パソコン)のCPUの熱による"ダウン"症状(症候群)
つまり"熱暴走"にたいする対策としての塗布剤(とふざい)である
"熱伝導グリス"の再塗装=再塗布の方法を”初心者"の方にも
理解して頂けるように記載しています。

【教科書的な私個人的な持論】

私の場合、個人的に数百台の精密機器を所有しているので、
機材保守において常に意識していることは以下となります。

この項目は"実際の作業内容"ではありませんので
お手隙で時間のある方に
気軽に読んで頂けると嬉しいです。

動く駆動機械や電池(電気)を使用する製品には必ず発熱が伴います。
自動車やオートバイや冷風機(サーキュレーター)の様な
回転部品(部分)のない精密機械の場合でも、
電子内部回路基盤では銅や金などで作られた導線に必ず"熱"が発生します。

電流が流れる(電流)というそもそもの現象は、
"電導体"内の電子の動きでよく説明されますが、
つまり肉眼では普段見れない
"電子"同士の激しい摩擦(衝突)から熱が生じる地球上の掟=自然現象です。

精密機器であるモバイル端末やパソコンのプロセッサー部分などは
集積回路とよばれる人間の髪の毛よりも遙かに細い導線による回路が"積層"されています。
小さい面積に数多くの電線を組み込んでいるために高熱が発生しやすい。

↑有志の方の画像。CPU上でどうも"カレー"を煮込んでいる様子みたいです

パソコンの内部構造はご周知の通り、
CPUやハードディスクドライブなどの
動的なデバイス、もしくは静的なストレージデバイスや
バッテリーなど、実は熱にかなり弱い部品が数多く入っています。

機器内部の温度が上昇しすぎないようにファンや"ファンレス"の冷却素材によって
温度調節していますが、おおむね40℃を超えると障害が発生する可能性が高まる
精密機器がほとんどである、と私は思っています。

そのためにモバイル機器やパソコン内部には熱を可能な限り除去するための
"ヒートシンク"とよばれる構造=仕組みが必ず設置されている筈です。

たとえばお湯も沸かせるくらいの
100度以上の高熱を帯びた状態での使用がなんで駄目なの?かといえば、
"普通の人間が使用する環境下"でしか物事"を想定=考慮していない開発(設計)だからです。

↑人気動画の"CPUで焼肉してみた! BBQ on AMD CPU (Meatsink)"たれみみChannel様より引用

たとえば購入した際に必ず添付されている?筈のモバイル機や
ノートパソコンのマニュアルには必ず"使用環境条件"の記載があり、たとえば、
"温度:5℃から35℃、湿度:30%から80%(結露ないこと)"などといった条件下で
使用するように(保証規定として)記載された紙ないしPDFのような電子紙媒体が存在する筈です。

そうした機器が稼働して発生した熱がある一定以上に達した場合、
電子機器の中枢であるCPUの"独自の判断"で
"熱による破損"="物理的な死"を避けるために動作が停止するのです。

【熱暴走の原因】

以下の記事はおおむね"正しい"内容であると自負しますが、
個人的な経験に基づいた
自己流="我流"の箇所も多々あり自分の備忘録も兼ねておりますので、
あくまで参考記事として理解して頂けると有り難いです。
補足としてきちんとした専門的な用語やイラストに関しては"インテル"社の
webサイトの記事に頼ることが多かったです。
この場を借りてお礼と感謝にかえさせて頂きたい。

すでに21世紀では社会のインフラと化した
"パソコン"と称されている"一般電化製品"ですが
決して"安物"ではない精密機器のメインテナンスなので、
"初めて"の方の場合どうか"自己責任"で行って下さい。

また"分解"することは製品保証の対象外となるベンダー(企業)
製品があるため、そのことも十分理解した上でチャレンジしてみて下さいね。

今回の私の場合(解決課題)は、
CPUの熱暴走に限定されます。
その原因は、

1.ハウスダストによる冷却ファンや通気口の汚れ。
1.高温な環境下にて長時間のPCの使用による発熱。
1.ヒートシンクとCPUの隙間を埋める"熱伝導グリス"の経年劣化と長時間の悪条件使用下での耐候性の低下

以上・・上記の3つに優先順位はありません。
長年の経験から推測して上記の3つが今回もまた、
トラブルの主原因でした。
"3つ"の要因が全て満たしている場合もあり、
または上記の影響が強く"部分"的に影響している場合もあります。

何事も原因がわかれば対策を講じる(困じる)ことが出来る訳ですが、
たまたま私の場合は"そのPC"を使用続けないとならないことがあった為、
危ないところ(放っておけば完全な機器の破損や火災の原因になる)でした。
因みにインテル社のコアI-7シリーズの場合はCPU温度が105度を超え続けた場合、
いつ死んでもおかしくはないと謂われています。

何でも"諸対策の基本"とは、
まずその原因を知る(洗いざらい挙げてみる)ことです。

適切な対処をするためには、
そもそもなぜ問題(課題)が生じているのかという
"原因と問題となる結果との因果関係"をきちんと列記できるように、
徹底的に整理し探ることができれば主原因を絞り込んでゆくことができる筈です。

熱暴走対策としては私は以下、大きく2つに分類します。

1.問題の生じている筐体(機器)の使用環境の状態
2.内部(本体に接続されている外部機器も含む)そのものの状態

熱暴走対策の懸念する事項は、
たった2つです。
上記のみ、以上となります。

1.に関しては"人間が過ごしやすい"快適な環境で使用するのが最も性能を発揮するのが一般的な機器です。
それに関して述べれば、高温多湿(極端な低温も含む)を避けることを常に考慮することが最も"ベター"な環境となります。
(一般論的には設置および利用場所の適正室内外温は"5~35度"程度である。
35度を超えると動作不安定になることが多いです。
熱の問題は、本体そのものの冷却が基本です。
室内ではクーラーを使用する、直射日光を避ける、同じ室内環境でも
使用場所を常に選ぶという理由は"ひと"=使用者が最も過ごしていて快適な場所がベストな環境になるといえる)

上記の使用環境に関しては、
私の場合は時(時期や季節次第)によっては
相当"劣悪"な環境下で使用していると言わざるを得ません。

時に夏場は大量の他の機材を稼働すると、
室内温度が37度以上となるケースが生じてしまいます。

今回に関しては室内温度が30度以上の5月から6月の環境下で何日も間ずっと
読み取り不可能なHD(ハードディスク)のスキャンを長時間(何日も)行っていたことが主原因となります。
設置場所の室温が動作可能な範囲内を保っている状態を常に目指す、これが私の場合は必須となります。

2.に関しては、
本体内部そのものの問題となりますが
一般的な使用状況においては"内部の汚れ"です。

筐体内部には必ずやマシン内部に発生する熱を
外に放出するために冷却ファンが設置されています。

冷却ファンは今流行の高性能なUSB充電タイプのハンディ型小型扇風機のようなもので、
パソコンの電源が入っている間は常時回転しているために物理的な故障は比較的多い部品となります。

熱暴走が頻発する原因のあくまでひとつの要因として、
この冷却ファンがそもそも故障していて動作していない場合を一応は考えてみる必要はあります。

しかし私の長年の経験上では、
ファンそのものの部品が経年劣化して"充分な送風量が確保できていないケース"は稀であって、
その前の段階、つまりダスト=埃によって抵抗摩擦が上昇し
"ファンそのものの回転の妨げ"になってしまっている問題=場合が殆どです。

冷却ファンの状態は回転数を制御できる多くのフリーソフトでも視認(確認)可能ですが、
まずは最も簡単で確実な方法は"回転音"を自分で聞く=注意して"聴いてみる"ことです。

私の場合はマシンの冷却ファンがやたら"うるさい"ことから
大きなトラブルの発生に繋がってゆくことが殆どです。

どんなに綺麗な部屋やオフィスでも"ハウスダスト"は存在します。

使用環境下で活動している人間の衣類だけでも埃というのは大量に空気中に舞うので、
長年に渡ってメインテナンスをしていないPC内部は埃が酷く堆積してゆくのです。

駆動する冷却ファンやPC内部のロジックボード(マザーボード)に滞留している
ダストを可能な限り取り除くことは長年使用してゆくうえで
熱暴走対策には必須条件となります。

それからPCのケースの殆どは通気口として非常に多くの
穴が存在します。"それら"を塞がないように工夫する必要があります。

そうした箇所を含め空気を吸い込んでいる(または外に吐出している)
冷却ファンの周辺や内部のあらゆる部品の隙間にハウスダストが大量に入り込んでしまうと、
まず通気の遮断効果が生じ、熱をまともに逃がせられなくなります。

埃は主にハンディータイプのクリーナー(掃除機)と
エアーダスターを併用しながらあくまで可能な限り(完全除去は不可能)除去してゆきます。
使い捨てエアーダスターも私は併用しています。

以下↓は私が普段から愛用している道具です。ご参考までに。

上記、熱暴走の主要原因を記しましたが、
1.室内環境を調整(室温を下げる)しても、
1.ファンの故障の確認とダスト除去をしても熱"暴走"し続ける(繰り返す)場合は、
今回の記事の主要となる"熱伝導グリス"の劣化(硬化)を疑い然るべき"措置"を行います。

【実践】(実際の作業行程)

今回の"熱伝導グリス"の再塗布をしたPC内部の冷却装置は
"液冷"式といって簡易水冷なので、一般的なPCとは形状が異なります。

※web上での有志の方のご説明によると
私の所有するAntec社のブランドの簡易水冷でAsetekの純正と同じ構成の製品とのこと。
この冷却装置は"誇張ではなく容積が半端ないほどに巨大"です。

まずは液冷式本体の前に他の2種のタイプの冷却装置のイメージを掲載します。

まず今となっては非常に珍しいタイプとなりますが、
標準的な空冷式クーラーと理論的に似ているのが、
パッシブクーラー式と呼ばれるものです。

この使用している特殊構造のヒートシンクは、
熱を吸収して出来るだけファンを使わずに放熱させます。
この構造は騒音が最も優先される場合(低騒音でなくてはならない環境)では役に立つものの、
それなりのPCケースの体積も要求され現在ではあまり見かけません。
上の掲載画像はかつて私が使用していたDell社というベンダーの"dimension 8400"
の内部のヒートシンクです。"dimension 8400"の場合はPC裏側からファンで吸気し、
このヒートシンクに風を充てる構造でした。

次に最も一般的な主流なのが空冷式です。
比較的場所に困らずコンパクトなPCでも搭載可能です。

この下↓の掲載画像は実際私が現在でも使用している相当古いギガバイド社のGA-P55-UD3Rと
呼ばれる古いIDEデバイスも併用利用できるややマニアックなマザーボードに搭載した
空冷ファンです。CD-Rを焼いてくれたりUSB周りがてんこ盛りで、
自宅の簡易サーバーとして?ローカルネットワーク内を老人のようにゆっくりと徘徊
してる時があります。

今回の熱暴走したPCの復旧作業に話しを戻ります。

今回のPCは簡易水冷の"液冷"クーラーを搭載していますが、
"熱伝導グリス"の塗り方や再塗布のやり方はどれも同じようなものです。

まず最初に冷却ファンとCPUを外す課題が生じます。

その前の知識として金属製のCPUの蓋があるということです。
その部分を"ヒート・スプレッダー"と専門用語でいうこともあります。

発生した熱をプロセッサー自体からCPUクーラーに伝導するヒートシンクとして機能すると同時に
内部のプロセッサーを保護しているつまり"ふた"のことです。
これがマザーボードに取り付けた後もCPUが唯一顔を出して?露出している箇所で
再び"放熱グリス"を塗布する面となります。

冷却ファン側は"ベースプレート"という金属ベースがあります。
そのCPU側金属(スプレッダー)とファンの金属の隙間を埋め合わせる存在が
"放熱グリス"と呼ばれるものです。

クーラーの金属ベースの部分とCPUのふたの金属部分は
肉眼では滑らかに見え触っても実際触っても非常に平らに感じられますが、
これらの金属プレートには微細な凹凸が数多く存在しそのままでは
熱伝導率が低い状態です。この凹凸のために2つの金属面は接触している部分が
減っていしまいます。放熱グリスでこの空隙を埋めて、
つまり一体感を持たせて熱の伝導効率を上げます。

長年使用してきたPCの場合、
このグリスが完全に固着してしまい、
なかなか思うように"はがれない"ことが屡々あります。

しかしこのソリューションに関する有用な記事は実はあまり多くありません。
決して全ての固定ビスを外したからといって力まかせに無理矢理に冷却ファンを引き上げないでください!
マザーボードの変形、損傷に繋がる恐れがあります。

しかし上記の課題の克服は容易です。
専用の"ヒートガン"は必要ありません。

一般家庭には必ず1台は所有している、
髪の毛を乾かすドライヤーで結構です。
"剥がれ"難いと感じたらあまり高温ではなくてよいので"HOT"にして、
数分間CPUの"金属プレート"が少し見える箇所を狙ってドライヤーの
風を当ててください。だんだんと剥がれやすくなってくる筈です。

私の今回のPCに関しては2年ごとには再塗布しているので、
容易に外すことができてしまいます。
マザーボードのソケットからCPUそのものを外してしまいます。

再塗布をする場合は、
すでに古い放熱グリスが付着しています。
イソプロピル・アルコール(IPA)や無水エタノールで、
糸やほこりの出にくいマイクロファイバー製の布もしくは
ペーパータオルでCPUの蓋から慎重にグリスを拭き取り乾燥させてから作業を行います。
※私が常用している"scott"社の青色のペーパータオルはとてもお勧めです。

冷却装置の金属部分も同様の処理を行います。
可能な限り時間をかけて綺麗にしてください。

私は基本的に素手で作業を行いますが、
気になる方はあらかじめ"帯電防止手袋"の購入をしておいてください。
乾燥した日本の冬季は特に危険です。

折角なので取り外したCPUの裏面をしっかり精査してゆきます。
私は拡大鏡を使用しますが、もしここに除去している最中の
古いグリスが乗ってしまうと大変なことになります。
↓この図の右下には白いグリスが付着しているのが目に入ると思います。
こうした目で見えるものはCPUの導通に致命的となります。完全に除去してゆく必要があります。

なお、アルミホイルは静電気の防止に最強です。
是非、たくさんご活用ください。

肝心の"熱伝導グリス"選びですが、
実は困ったことに選び方はひとそれぞれ、なのです。
百戦錬磨のすごいヒトでもグリスなんて何でもいいと言い切るひとは大勢います。

指標のひとつとして"熱伝導率"というものが表記されます。
必ず、・・12.56W/m・kなどと表記されている筈です。その数値が
高ければ高い程に高性能で価格も比例して高価になる傾向がありますが、
ここで使用されるグリスにおける熱伝導率は、
素材の性能の絶対的指標にはなり得ないスペックではあります。

但しよくネットで"叩かれてしまう方"で、
低スペックと思われる(決してわたしは低スペックと思わない)PCの方が
"熱伝導率"の高いグリスを選ぼうと思ってますがどうでしょうか?と
尋ねれば先輩達?がよってたかってそんなものに高いグリス塗ったって
まるで意味がないだろ!!くらいのレスをつけてるのを読んだりしたことがありますが、
私はそうは思いません。お金の余裕やそうした思いが強ければ、
耐久性のよい熱伝導率の高いスペックのグリスを選択すべきだと思います。

私がそうですが"塗りやすさ"はかなり大事です。それから
初心者の方などは特にハイスペックな商品で銀入りのグリス(シルバーグリス)や
銅入りのグリス(ブロンズグリス)等がありますがこれは避けた方が無難かもしれません。
「非導電性でショートの心配がありません」と書かれていながらも、
注意事項として「導電性は非常に少ないですが、
リード線・回路・端子間などに付着しないようにしてください。」
などと書かれているものは避けた方がよいかも。

以前余っていたもの(グリス)を探し出して、
試しにCPUのふたに添付してみました。

↑謎のグリスで結局今回使用しなかった。

↑"キツネの怒ったような顔"の絵の書いてある奴は
私のお気に入りでしたが、今回中身がもうなかった。
なかったというより内部で古くなった"形骸"が固化しているような感じでした。
(従来"視力の悪かった私は長年"きつね"だと思っていましたが"くま"が怒っているのを今回記事の投稿で
初めて知りました!!w)

適正な量の放熱グリスを使用するのが鉄則ですが、
私は結構"厚化粧"が好きなんだと思う。ダメなのはわかっていても
厚化粧=厚塗りをしてしまう。

余っていたアイネックスの熱伝導グリス大容量タイプ"GS-04"で
CPUを3分くらいかけて綿棒でとりあえず塗ってみました。

"GS-04"は決して悪い商品ではありませんが、
"水っぽい"=つまり粘度が低すぎるのです。じっくりかき混ぜないと
"白く"ならない。高性能を必要としないPCや沢山使う(CPUを頻繁に交換する)方にはありがたい商品なのでしょうが、使い難いです。塗り終わったあと、
ふと思い出すことがあって、今回のカスタムPCには合わないことを思い出した。
この"GS-04"を何度も再塗布しても熱暴走が収まらなかった記憶が蘇ったのです。

手元にグリスが無い。さらにすぐに購入したい。
ネット通販で注文し到着するまでの時間的ロスが嫌で、
今回は、車を出してPC屋へ出向きました。

https://www.pcdepot.co.jp/

こういう時は店舗販売が1番ですね。
多くの種類から選択はできないけれど、
今回購入し使用したグリスは以下の通りです。

ダイヤモンド素材を使用したCPUグリス。ダイヤモンドは金属よりも熱伝導率が高いのが特徴。価格はほかのグリスに比べてやや高価ですが、長期間保存ができるうえ、凝固し難いのがメリットとされています。

Core i7以上のCPUを搭載したハイスペックなパソコンでの使用に適しています。冷却性能が高いCPUグリスなので動画編集やオーバークロックなどPCに負荷=負担のかかる使用をしている方におすすめです。

どんなグリスも一般的にはおよそ豆粒または米粒程度の大きさをCPUのふたに塗ればよいとされます。

ただ量が足りないと表面を完全に覆えず冷却できなくなる可能性が生じる。

逆に量が多すぎると金属面が離れすぎてグリスの効果そのものが低下する。

また量が多いと取り付け時にマザーボードにこぼれる危険があります。

先ほどの私が困じた"GS-04"を使用してCPUに"厚化粧"を施したように?
放熱グリスをCPUに自分でしっかりと塗り広げたくなるかもしれません。
実際、ベテランのカスタムPCを自力で組み立てる方の中には自分で塗布する方はおられます。

しかし、私は合理的に判断し、
取り付ける時のベースプレートまたは水冷ブロックから自然にかかる圧着=圧力に任せることをお勧めします。
CPUに豆粒ほどのグリスを"注射"したら、あとは圧着の際の自然の圧力でグリスの浸透を行う方法です。

ひとの作業で塗り方がまずいとグリス中に余計な気泡が形成され、
熱の伝導に悪影響を及ぼす可能性もあります。

またグリスの再利用も気泡が発生することがあります。
取り付け作業中に問題が発生しCPUクーラーを取り外す必要がある場合は、
先述の手順に従ってすべてのグリスを完全に拭き取ってから、再び新しいグリスを塗り直すのがベストです。
手元に塗り直すためのグリスがもはやない!
場合などで一度塗ったグリスを再利用することは不可能ではないものの、
短期間的な解決策になるでしょう。CPU クーラーを長期的に使用するためにはしっかりと正しく塗り直すことが必要です。

CPUをマザーボードのソケットに挿し
CPUの金属部である表面の蓋である"ヒート・スプレッダー"に正しい量の放熱グリスを注射して、
CPU クーラーを取り付けます。

クーラー部のベースプレートまたは水冷ブロックをCPUの上に置き、
上から軽く押さえて圧力をかけながら取り付けるための専用機構と併せてクーラーを取り付けます。

クーラーがずれずに放熱グリスを均等に広げるための十分な力は必要ではあるものの、
力の入れ過ぎはマザーボードがたわんだり傷付けたりする可能性が生じます。

クーラーをマザーボードの所定の位置に保持ししながら"X"の対角線を描く順番で
ネジを付けていゆきます。 仮止めとなります。このあたりは目では決して見えない、
触覚が優位になる手作業です。
4本すべてを完全に取り付けるまではすべてのネジを完全に締めつけません。

4本のネジを取付けた後に各ネジを数回ずつ回し次のネジに移り圧力が均等にかかるようにします。
それを繰り返しネジを締め付けてゆきます。

なお、クルマのタイア交換のようにトルク(ネジ=ボルトの回す力加減)量は定められてはいません。
そこまではシビアではない、ということです。
ただその点はクルマは人命に関わりPCはどうかという違いだけであって、
このあたりのCPUクーラーの取り付けはかなりシビアになります。

取り付け終了後も以前と変わらずに
"熱暴走"が生じたり、CPU温度が異常値であった場合、
その殆どのケースはしっかりと密着していないのが原因です。

思うような結果が出ない場合、
取り付けた冷却部を揺さぶったり、回したりしてみて、
ずれがないか確認してゆくうちにしっかりと密着する場合も多々あります。

作業を再確認します。
CPUクーラーのベースプレートまたは水冷ブロックをしっかりと取り付けたのち、
すべてが以前のように正しく取り付けられていることをチェックします。

放熱グリスがCPUの端やマザーボードにはみ出してないことも確認します。
放熱グリスがはみ出していたら塗布量が多かった訳です。

IPアルコール(イソプロピルアルコール)で可能な限り余分なグリスを拭き取ります。
クーラーに触れてずれや動きがなければ一応の完成です。

この重要なステップの成功は実際PCを起動して確認します。

ではそもそもいつ放熱グリスを塗布する必要があるのかという問いや
放熱グリスはどのくらいの頻度で塗り直す必要があるのか!?
という問いなりますが、
その課題は同時に自分でCPUの"再取り付けをする必要"があることも意味します。

ほとんどの場合は数年に1回以上塗り直す必要はないと思われますが、
私のような普通ではない使用方法でPCを酷使する者や実務やゲームなどで
ヘビー‐デューティー(heavy-duty)に使用されている方は定期的に塗り直す必要性が生じてきます。

CPUの温度が上昇してきた場合、
最終的には放熱グリスの塗り直しを検討しなくてはならない。

そのような必要性が果たして明確でない場合は、
販売メーカーに問い合わせてその指示に従ってください。

放熱グリスはCPUやGPUのようなハードウェアに比べ話題になることはありませんが、
そうした高価なコンポーネントを常に最適な状態(ベストエフォード)で機能させるためには不可欠な存在です。

放熱グリスの正しい塗り方を知る者は
CPUのパフォーマンスを最大限引き出すことができる
スキルを所有していると私は常々感じています。

↑2021年8月13日現在。"Speccy"に依る監視。
CPU、マザーボード、16種類のストレージの温度状態。
それなりの酷使中ではあるがおおむね"良好"値と判断できる。

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