残心(zan-shin)とは…

日本人でも難しい...残心...とは...

残心(ざんしん)とは日本古来からの 武道および芸道において用いられてきた言葉であると思う。

日本に関心のある外国の方でも,難解と思える。

単語では残身・残芯も同意である。

心は事の後も途切れぬという意味と私は解釈する。

他者を意識すること、行いや技を終えた後 力を緩め安堵しても注意を払っている状態を指し示す。

試合う(しあう)相手に縁のあった事に感謝する。 どんなに相手を憎んでいたとしても,だ。

私は日本人ではないBRUCE(ブルース・リー)から幼少の頃それを学んだ。

また所作が終わり, 余韻を残すといった日本特有の美学や禅と密通する概念である。

茶道においては千利休が既にその作法を織田信長を含め大物の武士に継承した。

武術における残心はあくまで心構えの一つであり、 流派によって前心・通心・残心を説いている。

但しその者にとって残心のみが占領してはならない。

芸術においても然りであろう。書や絵画においても筆をとり線を曳く。

その筆を抜く際,究極の大家ですら一切の迷いはないか?それが残心と私は判断する。それがひと,である。

その弱さは,だから素晴らしくて美しい。音楽にしても然り。全てのおこないに通底する。

音楽は ひとつひとつの音を紡いでひとつの楽曲が存在する。

ひとつひとつの全ての音達は休符(残心)の束に向かってゆく。。。

人生もしかり, 恋愛も然りであろう。驕(おご)らない,高ぶらない, 相手に感謝の思いあらば,いずれ自身の成長となって還ってこよう。

このうら若き女性の弓道を偶然観て,突然去来した気付きをメモした。

たとい,この女性が弓道を止め,弓を持たなくなったとしても,

本来自身の素養,またご本人の努力,この姿を観るに,他局面においても

将来ブレる事などないだろう....

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