君主論の”アンチテーゼ”?!-真の皇帝とは?!-マクシムス将軍!!-映画”グラディエーター”(原題:Gladiator)-父子の確執を描き切った傑作!!のレビュー!!

昨今(さっこん)、
"親子の確執"を描いた
映画作品はあまりにも数多いです。
あの"スターウォーズ"や、
著名なアニメ"エヴァンゲリオン"で
さえその確執は登場人物達によって
暗喩されまた表象化されてきました。

今回紹介するのは
もはや私にとって
日本語字幕さえ必要としなくなる程に
見続けてきた21世紀初頭の傑作、
『グラディエーター』
(原題:Gladiator)の紹介です。

私はYouTube用に
独自の紹介動画を2本
制作しアップロードしましたが、2023年現在本映画は
非常に厳しい規制が掛けられ
新しいアップロード動画を
掲載することが出来ません。本記事においては
有志達の過去の他のユーチューバーのアーカイブからの
リンク引用とさせて頂きます。


2000年に公開されたアメリカ合衆国の
帝政ローマ時代中期を舞台とした歴史映画ですが
この映画を観る度に私が思い起こすのは、
マキャヴェッリ著の"君主論"。
マキャヴェッリ著の"君主論"の帝王学が
もしも"正"とするならば、
猜疑心と野心のみ肥大化した、
先代亡き後を継承した皇帝コモドゥスの
生き方は国家君主やリーダーの"ロールモデル"と
謂えるでしょう。

しかし・・果たして
どう・・なのでしょうか?

主人公である将軍であった
"彼"(マクシムス)は農夫でありながら
グラディエーターとしての"天賦の才"が
ありました。

さらに
最も非凡なのは
個々の能力を最大限に
活かしながらも"ひとつ"
にしてしまう・・
ずば抜けた非凡の才能を有していました。

君主(皇帝)たる者とは?、
将軍とは?!
真のリーダーシップとは?・・
様々な想いを多角的に感じさせる作品です。

男という生き様の総ての
"問い"がほぼ完璧に網羅され描かれているのでは?
とさえ感じさせてしまう・・それが
本作である『グラディエーター』(原題:Gladiator)で
あるといっても過言ではありません。

GLADIATOR(グラディエーター)とはラテン語で
「剣闘士」の意味を持ちます。

語源はローマ軍団の主要な武器であった
「剣」を意味する「グラディウス」
に由来するとされます。

主人公マクシムス・デシムス・メリディアス
(Maximus Decimus Meridius)将軍の
生き様を描いています。
俳優はラッセル・アイラ・クロウ(Russell Ira Crowe)
で渋すぎる演技。

"彼"(マクシムス)は農夫でありながら
将軍であり、老境を迎えつつあった
皇帝アウレリウスに深く愛されていました。

皇帝は"彼"を愛しているどころか"皇帝"に
したいとさえ願っていました。

しかしながら、
皇帝アウレリウスには血を分けた、
嫡男(ちゃくなん)である実の息子、
皇太子コモドゥスがいたのです。

皇太子コモドゥスは
実父である皇帝アウレリウス
にたいし屈折した感情を持ち、
極めてゆがんだ心を所有していました。

自身よりも実父から
信頼され愛され旧友でもあった
将軍マクシムスをついには敵視し、
マクシムス並びに"彼"の妻子にたいし、
壮絶で凄惨な報いを行うのです。

マクシムス・デシムス・メリディアス
(Maximus Decimus Meridius)
は農夫で立身出世(りっしんしゅっせ)や
私欲で動く男ではありませんでした。

妻子を深く愛する農夫であったのです。

そんな"彼"はアウレリウス皇帝の
深き寵愛を受けた、
聡明かつ将軍"闘神"でもあった。

さらには皇太子コモドゥスの実姉(かつての
マクシムスの恋人でありながらも身分の相違
から結実しなかった)
ルシッラ(Lucilla)に"男"として
ずっと愛され続けてしまったが為、

"彼"の人生は不本意にも
変わってしまったのです。

この映画の見所は
"総て"であるといっても
過言ではありません。

脚本、映像、音楽、
キャスティング。
何もかも総てが素晴らしい。
記憶に残る台詞、俳優の演技、
美しい情景も数多く、後年の世界中の
映像作家にも多大な影響を及ぼしました。

"彼"は生き抜く為には多くの者を
殺め続けてゆかなくてはなりませんでした。
この辺りはかの有名な1979年映画の
"マッドMAX"のマックスという
復讐心という狂気
(Mad)に取り憑かれた
男を彷彿とさせます。
しかしながらこの映画は、
単なる復讐劇に終わってはいません。

マクシムス将軍が文字通り、
家畜以下の処遇から這い上がり、
復讐すべき皇太子コモドゥスと
直に接する鮮烈なシーン。

真実はかつての将軍であったマクシムスと
皇太子コモドゥスとの一騎討ちは、
父の亡霊(実父が寵愛したマクシムス)
と実息子であるコモドゥスとの闘いでも
あったのです。

父の石仏を幾ら剣で斬りつけようとも、
何の反応も答えてもくれません。
皇太子コモドゥスは嫌な役柄ですが、
ホアキン・ラファエル・フェニックス(Joaquin Rafael Phoenix)
の鬼気迫る演技力は本当に素晴らしいの一言!!

映画『グラディエーター』
をまだ観たことのない方は
是非これをきっかけに観て欲しい
傑作となります。

アマゾン【プライムビデオ】

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です